日本工業大学 学生フォーミュラチーム Formula Friends of N.I.T.

マシン紹介




2016年度マシン”キューティーハニー 〜Cutie Honey〜” 
主要諸元
 型式名  NF07
 ボディカラー  pink Light Green
 ボディ  CFRP
 フレーム  Steel spaceframe
 全長  2770mm
 全高  1262mm
 ホイールベース  1540mm
 トレッド(前/後)  1250mm / 1250mm
 車高  25mm
 車両重量  237.5 kg (実測)
 ホイール  13inch RAYS TE37
 エンジン  HONDA PC44E 471cc
 最高出力 47ps / 8500rpm
 最高トルク 43Nm / 7000rpm
 サスペンション Front : Double unequal length A-arm outboard suspension
Rear : Double unequal length A-arm outboard suspension
 ミッション  6MT

「マグレ」とは言わせない。実力の証明に奔走した1年。

 2016年度"キューティーハニー"は、ピンクとライトグリーンのパステルカラーで登場。2015年度車両”ぴんしゃち”同様に上位を維持できる成績を残せるかプレッシャーがかかる中、2015年度のコンセプト「シンプル&ダイレクト」とし、PC44Eエンジン搭載マシンとしての熟成を進めるため、扱いやすさと運動性能の向上を目指しました。
 設計では重量物の低重心化およびアーム長の延伸などを行い、コーナリング性能の向上を狙いました。この甲斐あってスキットパッドでは5位を獲得。
 静的部門では、2015年度で手応えを感じたコスト審査をはじめに、見る人・聞く人にとって2015年度以上に分かりやすい資料作りを心がけました。また、各部品の製作過程の詳細な説明を追加するなど、コストレポートの洗練に務めました。コストレポートは2015年度の2倍以上のボリュームになりましたが、努力実ってコスト3位を獲得。
 結果的に順位を3つ落として12位となりましたが、”キューティーハニー”はFFNITが静的・動的ともに上位に残れるだけの実力があることを内外に見せつけたのです。

  • 最も多くの目を引くのが、ブレーキランプと一体型のリアカウル。市光工業製Mono LEDを使用したブレーキランプは”ぴんしゃち”のLEDテープのものよりも明るく、他車からの視認性が向上しました。また、ランプや吸気系部品を包み込むようなリアカウルのデザインは、大会見学者の方々から多くのご好評の声をいただきました。
  • これまでのステアリング機構は、ユニバーサルジョイントを正しく使用できていなかったため、操舵力が重すぎるという問題がありました。ここで、かさ歯歯車を用いた90度ギアボックスを自作することで、操舵力および遊び角を低減。ドライバーの負担を減らしました。
  • この年にダンパーをYSS製の特注品に変更し、減衰力調節機構を段階式にすることでセッティングを簡易化し、定量的な評価を行えるようにしました。
  • ホイールを10インチから13インチに変更し、ホイールハウスに余裕を持たせることで、足回りの設計の自由度が向上。これを活かしてアップライトをインホイール化することでアーム長を長くし、コーナリング性能に貢献しました。
  • 高回転域の使用率を増やしてエンジンの性能をもっと活かすべく、ギア比を2.53から3.3へとローギア化。また、ギア比変更に合わせてサージタンクを2Lから滑らかな形状を持った4Lのタンクに変更し、排気管長を短縮することで加速力と伸びを大幅に向上させました。

■2016年度大会成績

<静的部門>                       
種目 得点 / 満点 順位
コスト 70.8 / 75 3位
プレゼンテーション 60 / 100 6位
デザイン 96 / 150 16位

<動的部門>                        
種目 記録 得点 / 満点 順位
アクセラレーション 5.199 秒 27.96 / 75 37位
スキットパッド 5.423 秒 24.74 / 50 5位
オートクロス 1 分 5 秒 822 83.63 / 150 30位
エンデュランス 1493.464 秒 175.83 / 300 19位
燃費 - 76.05 / 100 6位

<総合成績>               
種目 総合得点 / 満点 順位
総合成績 615.04 / 1000 12位(全92チーム出場)

<特別賞>
・日本自動車工業会会長賞(完走賞)
・コスト賞(3位入賞)

<フォトギャラリー>

・車検にて、メインフープ頭頂部の曲げ半径が小さすぎることを指摘されたため、修理工房にて補強。
皮肉にも、その後の車両運搬で紐をひっかける場所として大活躍。

・アクセラ競技中、雨が降り出したためレインタイヤを履いたブロンズのTE37に換装。園田と本多がトライするも、アクセルワイヤートラブルで結果は振るわず。

・スキットパッド走行中。担当ドライバーの布施による安定した旋回で5位を獲得。タイムも5.423秒と、
”ぴんしゃち”からタイムを0.1秒短縮しました。


・エンデュランスでは、宮内と高澤が担当。今回もノーミスで20キロの道のりを走り終えることが出来ましたが、冷却不足により水温が100度に到達しオーバーヒートを起こしていたことが、来年に向けての反省点となりました。

・エンデュランス完走直後、ダイナミックエリアを後にするメンバーたち。

・"コスモス"以来、1年越しに若杉祭のデモ走行に参加。写真は、マシン及び活動の説明をする高澤(左)と、消火器をスタンバイする松本(右)。

・ローギア化によりホイールスピンが出来るようになった”キューティーハニー”。通り過ぎた後に枯れ葉舞う姿に、多くの観客からどよめきが上がりました。